親による管理権の行使が「子どもの利益を害する」とき

民法において「親は、子の財産を管理し、その財産上の行為について

 

子を代表する」旨が規定されています。この「管理」には処分も含まれ

 

、また「代表する」とは実質的に代理ができるということです。即ち、親

 

は子の所有する不動産や高価な動産を売却したり、子の名義で借金

 

をすることが原則として可能な事を意味します。では、子が祖父等から

 

複数の不動産を贈与されている場合、親が「子の財産上の管理権は

 

自分にあるから」ということで、複数の不動産の一つを売却し、更に、

 

子の名義の残りの不動産に担保を設定して子の名義で借金までしてし

 

まい、子の財産の価値が著しく減少することはやむを得ないことなので

 

しょうか。例えば、子を私立の学校に入学させるための費用にする等、

 

その財産処分や借金の目的が子の養育上のものであれば、やむを得

 

ないとも考えられます。しかし、親のギャンブル等のために、親が子の

 

財産を処分したり借金をするのは、許せる行為ではありません。

 

このように、親の一方的な都合により子の財産の価値を著しく減少させ

 

るような行為は「親による管理権の行使が『子どもの利益を害する』と

 

き」といえ、親の管理権喪失の裁判を子の住所地を管轄する家庭裁判

 

所に申立することができます。